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​部門紹介

​認知行動神経機構部門は、同志社大学大学院脳科学研究科のシステム神経科学分野に2017年4月に発足した研究室です。当部門では、電気生理学、情報工学、実験心理学を融合することで、脳神経細胞(ニューロン)の活動を高精度に記録・操作し、認知から行動に至る神経機構を解明することを目標としています。

認知行動神経機構を解明するには、まず第一に、拘束していない、自由に行動している動物の脳内から複数のニューロン活動を同時に記録する必要があると私達は考えています。この要件を満たす手法として、私達は従来のマルチニューロン活記録法に独自改良を加えたシステムを活用しています。また、そのデータを分析する手法についても、最新の統計的分析手法を組み込んだ独自開発のシステムを活用しています。ニューロン活動を操作することにより、動物行動とニューロン活動の因果関係がわかるかもしれません。最近では、オプトジェネティクスを活用し、ニューロン活動の状態に合わせて、ニューロン活動を直接的に制御するリアルタイムフィードバック法も開発しています。加えて、自在に再構成可能な迷路を独自開発し活用しています。私達は、このような多様な手法を組み合わせ、高精度のデータを収集し操作することで、認知行動神経機構を解明したいと考えています。

認知行動する動物の脳内では、どのような原理のもとに情報が処理されているのでしょうか? この問いに答えることはけっして容易ではありません。私達は、動物がある特定の場所を通過した時に高頻度に活動する海馬の場所細胞を活用することで、そのような脳内情報処理を覗きみようとしています。最近では、場所細胞に着目し、エピソード記憶の形成機構や想起過程の一端を解明してきました。

このような実験室で培われた技術を野生動物に適用し、長距離ナビゲーションする海洋生物を対象としたナビゲーションの脳内メカニズム解明に向けた研究も展開しています。

当部門では、このような認知行動神経機構の解明に興味があり、同志社大学大学院脳科学研究科の5年一貫制博士課程に入学を希望する​学生を募集しています。同志社大学大学院脳科学研究科では、入学時32歳未満(転入学時34歳未満)の大学院学生に対して、5年間(転入学者は3年間)、学費(入学金(初年度のみ)、授業料、教育充実費、実験実習料)相当の奨学金を給付していますので、研究に専念することができます。

進学を検討している方のために、当部門での実験を体験する

リサーチ・インターン生を募集しています。
 

  • げっ歯類を対象した空間記憶・学習に関する研究

  • 渡り鳥、サケ、ウミガメを象とした脳内情報表現に関する研究

興味のある博士研究員を募集しています。

ご興味のある方は,下記までお問い合わせください。

UPCOMING EVENTS

International Symposium on Hierarchical Bio-Navigation

11-12, March, ​2024​, Tokyo

Latest publications

図4.tif

Takahashi, S. Hombe, T., Matsumoto, S., Ide, K., Yoda, K., “Head direction cells in a migratory bird prefer north”, Science Advances 8, eabl6848 (2022).

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Takahashi, S., et al., Wireless logging of extracellular neuronal activity in the telencephalon of free-swimming salmonids, Animal Biotelemetry, 2021.

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